ブログ一覧

深刻な症状

M社製ワクチンの後遺症で特に、深刻な症状であると思われるが

強烈な不安感 です。以下、その特徴を具体的にあげてみます。

① 今までに経験したことの無い、仕事や日常生活の継続が困難な程の 原因不明の不安感に襲われる。                     当院にワクチン接種が始まる以前から来られていた患者さんは、ワクチン接種されてから、その異変に気がついて来院されるのですが、すべての患者さんが明るく、少しの事などにくよくよすることもなく、どちらかと言えば病院や治療院などは嫌いで、その方にとって必要な施術をするために継続して来院するようにうながしても言うことを聞かないような方たちでした。

 ところが、ワクチンの副反応に関して言えば、自ら進んで予約を入れてでもその苦痛と不安感から開放されたい方が殆どです

 体調不良で、鍼灸治療など東洋医学的な治療を希望される患者さんの多くは、クスリに頼らずに治したい方や 過去に薬の副作用で苦しまれた経験があったり、また薬に対して、不信感をお持ちの方が多いです。

ですから、ギックリ腰や一般的な慢性疾患ではあっれば当院を第一選択肢に選んで下さる事が多かったのですが、今回の副反応に対しては、内科、神経科、婦人科などを受診され 投薬治療などを受けても治療効果を感じられなかった患者さんが最後に来られる場合もあります。

これは、この世界で初めて使用されたワクチンには、現在も今後も未知の副反応が生じ、また生じてくる事が予想されますが、多くの医療機関での既存の対応策では効果をあげることができずに、患者さん自身が持つ自然治癒力に頼るという選択を無意識下でされているのだろう・・・と思います。

そして、鍼灸治療などは強い不安感などに対しては、一定の効果があると予想されます。

次回は、もう少し具体的な症状と経緯、治療の内容などを実際のケースをもとに述べたいとおもいます。

 

2023年03月16日

M社製ワクチン後遺症かとおもはれる事象

今回のブログでは、当院を訪れた患者さんの中で、昨今のコロナ対策と使用されたワクチンで、M社製ワクチン後遺症では

ないか?と思はれる事案です。(あくまでも私個人の経験的な推測で、かつ患者さんとの共通認識を得ているケースの事案ですが、参考程度にしていただければ幸いです)

さて、上の写真ですが、M社製ワクチン接種後に、動悸、不眠、不安感、ブレインフォグなどを訴えて来られる患者さんの多くに共通して見られる様子です

この写真は頭部にブラックライトを当てた際に部分的に強く光る部位が存在しており、患者さんが違和感(痛み、腫れた感じ、ぶよぶよした感じを訴えている)を感じている部位の写真です。

ブラックライトは、遊園地のアトラクションや、クラブなどで視覚的効果を得るために使用されるのはご存じだと思います

しかし、余り知られていない事ですが、非破壊検査や、生魚の寄生中の検査には以前から用いられていました。

頭皮にこのような現象が現れる原因として考えられる事としては、ワクチン摂取によってかえって免疫力が低下してしまい頭皮下に何か人体にとって不要な物質が滞留しているのではないか?と予想されます

そのような仮説を元にして、免疫力の回復、不要滞留物の除去を目的とした治療を2~3か月継続することで、M社製ワクチンの後遺症でお悩みの患者さんは緩解しておられます。

2023年03月14日

ワクチン後遺症の回復のプロセス

前回、お話させていただいた、ワクチン後遺症かと疑われている患者さんに対して、どのような治療を行い またどのようなプロセスをたどり快方に向かったかのお話をさせて頂きます。

 

上記の患者さんは、昨年度 2回接種後(2回ともM社製ワクチン)に当院に来院されましたが、以前はギックリ腰で来院されており 上記の症状以外に 普段はゴルフをされることで 腰や首を痛める事があり 鍼灸治療後 身体が軽くなる経験があったので 不眠の治療にも効果がある事を期待して来院されました。

通常の治療の流れどうりに 脈診とサーモグラフィ像の観察後に治療に入ろうとしましたが、普段は見られないような変わったサーモグラフィ像が観察されました(後ほど分かったのですが、これは 所謂 ブレインフォグの症状をがみられる患者さんにほぼ共通してみられる像であることがわかりました。

週2回程度の治療を2か月継続した結果 ほぼ症状がでることは無くなり、特徴的な像も消失しました。

M社製ワクチンの後遺症であると考えられている症状に関して言えば、なるべく早くの施術を行うことで症状の緩解が見込めるのではないかと思はれます。

次回はワクチン後遺症をどのような症状と考えて施術を行っているかについて述べて行きたいとおもいます。

2023年03月11日

F社製ワクチンとM社製ワクチンの副反応の特徴

今日は、前回のブログでお知らせしましたように 当院を訪れ施術を受けられた患者さんの中で M社製ワクチン もしくはF社製ワクチン あるいはその両方を受けられた方で 患者さんご本人がワクチンの副反応ではないかと疑われており かつ、私も今までに見たことのない症例でやはりワクチンの副反応ではないだろうか?と思はれる症例をもとに、それぞれの副反応の特徴を挙げてみたいと思います。
(あくまでも、私の私見ですので参考程度の資料であると考えていただければ幸いです)
F社製ワクチン副反応の特徴
① 強い疼痛を伴う皮膚症状
副反応を疑われる症状のなかで最も治療が困難であると思はれる症状です。 いわゆる、蜂窩織炎のような症状(蜂の巣状で紫色を呈しており、かつ強い疼痛と腫脹を伴います)
このような症状がみられた段階で、既に鍼灸院ではほぼ治療はできない状態です。鍼灸院においては通常は炎症の見られる皮膚にたいしては 鍼を刺すことも お灸を据えることも 衛生管理上ふさわしくないからです

② 強い倦怠感                                          この症状は、F社製ワクチンに限らずM社製ワクチンにも見受けられますが、患者さんの訴えでは多くの場合今までに感じたことのない程の重だるさを感じるようです。免疫力の低下が原因かと思はれます。 

③ 首から肩にかけての強い痛み                                  特に首や肩を痛めた記憶はないのに、痛み始めることがあるようです。                  私の拙い経験上ではありますが、このような症状がみられるときは心臓に負担がかかつている場合が多いと考えています。実際に F社 M社に関わらず、特に若い方に心筋炎などの報告がなされていることを考えてみると、先ず心臓に何らかの負担がかかり その結果、首と肩に痛みがででいると予想されます。


④ 動悸、めまい、頭痛など                                    これは、③の症状にも関連しますが、心臓に負担が掛かった結果としての症状であると予想されます。 

 

M社製ワクチンの副反応の特徴

① 強い不安感                                          この症状がM社製ワクチンの副反応を最も象徴する症状であると考えています。              特に思い当たるような原因がなくても、または普段は多少のことでは悩まないような明るい性格の患者さんが 突然の強い不安感におそわれそれが長期にわたると、鬱症状のような状態になってしまいます。    夜間にこのような症状が現れることが多いようです。

 

② 強く、突然起きる 動悸                                     主に夜間に 突然 心臓をつかまれるような強烈な動悸を感じるそうです。               この症状も当院を訪れた患者さんに共通してみられる症状です。 当院を訪れた患者さんで心臓に持病を持つ方は、このワクチンを接種された方にはいなかったため 全ての患者さんが今までに1度も経験したことのない経験をする事となり,恐怖すら感じるそうです。

 

③ ブレインフォグ(頭の働きが極端に鈍くなる)                           今までは、簡単にできていた仕事や日常動作がままならなくなり、休職や通院などを余技なくされる。   例えば 仕事上 普段では有り得ないようなようなケアレスミスを連発したり、職場の人たちがその人の異変に気づいて休息や通院を勧められたりします。内科や神経科に通院して投薬をうけても改善がなく、最後に当院を訪れる人が多いです。

④ 長期にわたる不眠                                       極端な場合は1週間以上全く眠れなかったケースがあり それが原因となり免疫力が低下することで様々な病気にかかりやすくなってしまうようです。         

⑤ 強い倦怠感                                           就業が困難になるほどの強い倦怠感が長期にわたって続き、④の不眠が重なることでさらに症状を悪化させることになっているようです。

 以上が当院に来られている患者さんの主な症状で、接種の回数や種類もことなりますが、ほぼ共通した症状です。

次回はこれらの副反応に対して、どの様な考え方で施術を行ったか どのような経緯を辿って症状が緩解したか、もしくはしなかったかなどについて書き記していこうかと思います。        

 

 


 


2023年03月10日

ワクチン後遺症について

 


当院を受診する患者さんのなかには、ワクチンの副反応による疑いが疑われる様々な症状を訴える
方が増えてきているようです。

今までに、大きな病気を患ったこともなく、ワクチンを摂取した医療機関に副反応かと疑われる症状を訴えても 理解してもらえなかったり、有効な治療方法がみつからなかったりするケースが多数報告されて来ているようです。当院ワクチンの後遺症が疑われた患者様で共通する特徴がありますので、今後の問題解決の参考になればと、思いますので 当院に来院された患者様の特徴やその後の経過など開示できる範囲内で、今後ブログにて発信して行こうと思います。

 

不明な点や疑問点があれば、電話かメールにて質問をしてください。 治療中などでお返事が遅れる事もあると思いますが、ご了承ください

 

 

上の画像は当院を受診された患者さんのサーモグラフィ像です。短髪であるため頭皮の温度分布が解かりやすく 後程詳しく解説いたしますが、M社制のワクチン摂取後の副反応を訴えられる方に多く見られるサーモグラフィ像(蜂の巣状のハニカム構造)です。

F社のワクチン2回、M社のワクチン1回接種済み


上記患者様の主な症状は以下の通りになります。

 

① 突然、なんの前触れもなく訪れる激しい動悸 (夜間に起こることが多い

② 特に理由もないにもかかわらず 断続的に続づく強い不安感 (普段は明るい性格でくよくよしない

③ 長期にわたる不眠 (3~7日にわたる事もある

④ ハッキリした理由がわからない首から肩にかけての強い痛み (心臓に負担が掛かっている結果の2次的な症状と思われる。)

⑤ 膨満感を伴う腹痛 (食欲には異常なし)

 2週間に渡り、1日置きに施術を行った結果、これらの症状はほぼ消失して 現在は経過良好にて2週間に1度経過観察の意味で施術を継続しています。

上記のような症状は  当院を訪れ そして快方に向かってゆく患者さんのほとんどの方に共通する症状です

次回は、F社 M社のワクチンにおける副反応の特徴とその施術に関する考え方をブログにてお伝えします。

2023年01月22日

背骨に付着する靭帯

こんにちは。今回は背骨に付着する靭帯についてお話していこうと思います。

背骨を支える靭帯には前縦靭帯、後縦靭帯、黄色靭帯、棘間靭帯、棘上靭帯、横突間靭帯があります。

前縦靭帯は背骨の前側を頭部から仙骨まで伸びています。

後縦靭帯は椎体の後ろの部分を頭部から仙骨まで伸びています。

黄色靭帯は椎弓と呼ばれる脊柱管の後方部分に付着しています。

棘間靭帯はそれぞれの棘突起と呼ばれる後ろの突起の間に付着しています。

棘上靭帯はそれぞれの棘突起の頂点に付着する靭帯です。

横突間靭帯は腰椎の横の部分にある横突起と呼ばれる突起に付着しています。

 


これらの靭帯は背骨全体の極めて強固な連結を形成しています。
これは交通事故などの重度の外傷でしか破綻を起こさないといわれています。
これらの靭帯のおかげで過度な運動は制限され背骨の中を通る神経は保護されているのです。

今回は背骨を支える靭帯についてお話しました。

2023年01月16日

椎間板ヘルニアについて

こんにちは。今回は椎間板ヘルニアについてお話していこうと思います。

椎間板ヘルニアとは、前回お話した椎間板が何らかの原因で損傷した結果髄核が後方へ脱出することを言います。

椎間板ヘルニアは3段階で生じるとされていています。
椎間板ヘルニアは一般に前かがみの姿勢で物を持ち上げようとしたときに発生します。

第1段階では前かがみの姿勢が椎間板の前方の厚さを減少させ、髄核物質を後方へ押し出します。



第2段階では持ち上げる瞬間に軸圧の増加によって椎間板全体を押しつぶし、髄核物質を後方へ激しく押し出します。

第3段階では前かがみの姿勢からの立て直しが事実上終わり、飛び出した髄核は後方でブロックされます。
これが世間一般にぎっくり腰または腰痛と呼ばれる激痛が突然生じる瞬間であり、腰痛坐骨神経痛の初期段階に相当します。



この初期の急性腰痛は、自然にまたは治療によって緩解しますが、同じような受傷を繰り返すとヘルニアは大きさを増し、ますます脊柱管に向かって押し出されます。
そしてヘルニアは脊髄神経や坐骨神経の枝と衝突するようになります。
ヘルニアが神経に触れると神経痛や運動障害が起こりえます。

今回は椎間板ヘルニアについてお話しました。


2022年11月11日

椎間板について

こんにちは。今回は脊柱の中でも椎間板についてお話していこうと思います。

皆さんの中でも椎間板ヘルニアという診断名を聞いたことがあるという方もいらっしゃるかと思います。
椎間板が存在することによって脊柱にかかる負荷を分散できたり動きにしなやかさを出せたりすることができます。

では椎間板とはどういうものかというと、外側は線維輪といわれる線維層が連続しているものがあり、その中心部に髄核というゼリー状の物質がありこれら二つの部分からなります。

この髄核ですが球形をしていてそのおかげで前後屈や左右の側屈、また左右に捻る運動を可能にしています。
また髄核は脊柱にかかる荷重の75%を支えるとされています。
線維輪は髄核が外に漏れ出ないように閉じ込める働きがあります。       



このように椎間板は2つの組織からできており、脊柱にとって大事なものであります。

今回は椎間板についてお話ししました。


2022年10月20日

脊柱について

こんにちは。今回から背骨についてお話していこうと思います。

普段背骨といわれているものは専門的には脊柱と呼ばれ、身体の中心の柱となっています。
脊柱は首に位置している頸椎部分、胸の高さに位置する胸椎部分、腰の位置に相当する腰椎部分、骨盤を形成する仙骨及び尾骨からなります。
頸椎は頭を支え、胸椎は肺や心臓を納め、腰椎は荷重を支える、というようにそれぞれの部分で役割があります。

また脊柱は身体を支える役割のほかに、神経系の保護をする役割もあります。
神経は脊柱管という穴を通って最終的には全身に張り巡らされます。

全体として脊柱を見た場合、正面では真っすぐ並んでいます。
一方横から見た場合では、脊柱は下方から上方へ4つの弯曲を含んでいます。

① 仙椎の弯曲。この弯曲は後方に凸である。
② 腰椎の弯曲。この弯曲は前方に凸であり、時に強調される。この場合を前弯の増強という。
③ 胸椎の弯曲。この弯曲は後方に凸である。とくに強調された場合は胸椎後湾と呼ばれる。
④ 頸椎の弯曲。この弯曲は前方に凸である。一般に胸椎後弯が大きいほどはっきりしている。



今回は脊柱について簡単なお話をしました。
次回以降もう少し掘り下げてお話していこうと思います。


2022年10月09日

カイロプラクティックと仙腸関節

こんにちは。今回はカイロプラクティックと仙腸関節についてお話しようと思います。

まず仙腸関節についてお話していきましょう。
仙腸関節は骨盤を構成する仙骨という骨と左右の腸骨という骨で作られる関節のことです。下に図を載せておきます。

A点:右仙腸関節の下端
B点:左仙腸関節の下端
C点:A点とB点の中点
D点:C点から垂直に下した線が恥骨結合上縁と交わるところ

骨盤腔がハート形になっているときが正常であり、この時、線ABと線CDの長さは等しくなります。(AB=CD)

仙腸関節は人体の体重・重心を受け止め各関節が正常に機能するために重要な関節です。
この部分に問題が発生すると体はその問題を補正しようとほかの背骨や筋肉などに負担をかけてしまうことにつながってしまいます。


次回はもう少しカイロプラクティックのことも交えながらお話しようと思います。


2022年09月06日

自律神経とカイロプラクティック

こんにちは。今回は自律神経とカイロプラクティックについてお話しようと思います。

まず自律神経交感神経副交感神経からなり、この二つの神経はお互いに反対の働きをします。
そしてこの二つの神経はそれぞれ存在している場所が決まっています。

副交感神経:後頭骨~第5頸椎、仙骨ー腸骨、尾骨の部位から支配を受けている。

交感神経:第6頸椎~第5腰椎の部位から支配を受けている。


交感神経の領域にズレが生じると副交感神経が優位に働き、逆に副交感神経の領域にズレが生じると交感神経が優位に働くことになります。
このように交感神経と副交感神経のバランスが乱れると動悸や血圧の異常、ホルモンバランスの乱れなど様々な不調をきたす恐れがあります。

カイロプラクティックにおける治療の注意点としては、
① 症状が交感神経と副交感神経のどちらの問題で生じているのか見極めること。
② 交感神経と副交感神経どちらの症状も出ている場合は治療の優先順位をつけること。

これらが基本的なところになります。
特に②に関しては交感神経の領域と副交感神経の領域を同時に治療してしまうと効果が相殺されてしまう恐れがあるため気を付けなくてはならないところです。


今回は自律神経とカイロプラクティックについてお話しました。


2022年08月19日

足のむくみに対する治療

こんにちは。今回は腎機能が低下した方のふくらはぎのむくみの治療について書いてみようと思います。

元々は首と腰の痛みで通院をされていたのですが首の痛みが治まったのを機に足のむくみが気になるとの相談を受け治療を開始することになりました。
むくみは右足のみにあり腹膜透析を行っていることも関連していると思われました。
ふくらはぎは冷えが強く特に内側のほうに冷えが強い箇所が多くありました。



青枠で囲ったところが特に冷えが強かったところです。

次にむくみに対してお灸をする際に用いたツボを紹介していきます。

太白
脾経の原穴。主治は母趾麻痺を治す。また痛風や関節リウマチでこの部分が腫れたものにも効く。

三陰交
脾経のツボ。主治は冷え性や産婦人科疾患。また下腹部の膨満感、腎炎、膀胱炎、淋疾、足関節炎、下肢麻痺、脚気、胃腸炎などに効くとされている。

湧泉
腎経の井穴。腎疾患を主りそれに付随するむくみに対してお灸をして著効がある。また腰髄麻痺による下肢の運動障害や麻痺感、足の裏が痛み地を踏むことも難しいものなどにも効くとされている。

太渓
腎経の原穴。腎臓疾患を主る。そのほか喉の痛み、気管支炎、中耳炎、耳鳴り、扁桃炎、骨髄炎を治するとされている。また脚気、足の裏の痛み、足の冷え、踵の痛み、足関節炎及びリウマチなどにも効く。

照海
腎経のツボ。主治は太渓とほぼ同じ。

これらのうち太白と三陰交は腎のツボではなく脾のツボでむくみを主治とはしていませんが、脾の働きとして体内の水分を捌く作用があるため用いることにしました。

週一度のペースで一か月治療を行った結果、足のむくみは大幅に減少し左足とほとんど大差ないほどまで改善できました。


足全体を温めるのではなく一つ一つのツボをピンポイントで熱を入れることが大事だと感じた症例でした。

2022年08月05日

手の太陰肺経について

こんにちは。今回は手の太陰肺経というツボの流れについてお話しようと思います。

この太陰肺経という流れですが、胸の前にある中府というツボから肩、腕を通って親指の外側まで繋がっています。
下に図を載せておきます。



この肺経ですが、その名の通り肺に関する病や喘息や喉の痛み、腕の部分では神経痛、手の付近ではリウマチや親指の関節炎などに効果を示すツボが多いです。
また肺だけでなく大腸とも密接な関係があるとされており、ツボによっては痔疾患にも効果があるといわれています。

今回は肺経の中でもよく使われるツボとその主治を紹介しようと思います。

中府
肺結核及び喘息を主るとされる。
また肩関節リウマチや五十肩で腕を上げることが難しいものに天宗、臑兪というツボと合わせて用いると著効がある。
肺尖浸潤や気管支炎にも効くといわれている。

尺沢
肺浸潤、肺結核に効く。
また喘息、気管支炎、咽頭炎を治すとされる。
肺経沿いの神経痛にも効く。

孔最
痔疾患を主るとされ痔痛、痔核、痔出血、痔瘻、脱肛などに効くが、脱肛には効かないこともある。
また肺疾患の変動を主り、肺尖浸潤や喘息の反応点として現れることが多く、また治効があるといわれている。
親指の麻痺にも効果がある。

列欠
扁桃腺炎、咽喉痛に効くとされる。
また親指の痛み、麻痺を治すとされる。
首の強張りにも効果があるといわれている。

太淵
親指の痛み、関節炎またはリウマチを治すとされる。

魚際
親指の痛みを治す名穴とされている。
親指のばね指に対してお灸をすると著効がある。

以上が手の太陰肺経の中でよく使われるツボとその主治についてでした。


今回は手の太陰肺経というツボの流れについてお話しました。

2022年08月05日

郄穴について

こんにちは。今回はツボの中でも郄穴というツボについて書いてみようと思います。

この“郄”という字ですが隙間という意味があり、骨と筋肉の隙間を意味しています。また血や気の深く集まるところとされていて、元の状態に戻す、速やかに邪を退けるといった力を持つとされ、急性症状の反応点・診断点・治療点とされています。

次に郄穴というツボの位置を図に示してみます。



郄穴の位置はおおよそこの辺りになります。陽維脈、陽蹻脈、陰維脈、陰蹻脈と聞き覚えのないものがあると思いますがこちらに関しては今回のテーマとそれてしまいますので説明は省かせてください。

最後に各郄穴の主治を書いていこうと思います。

孔最
痔疾患を主るとされており、痔痛、痔核、痔出血、痔ろう、脱肛に効く。
また肺疾患の変動を主り、肺尖浸潤や喘息に効果がある。
親指の麻痺にも効くとされている。

温溜
歯の痛み、特に下の歯の痛みに効く。
頬の腫れや歯根膜炎にも良いとされている。

梁丘
腹痛、特に胃痙攣に特効を有するとされている。
また下痢止めの名灸穴とされている。
膝関節炎、膝関節リウマチなどのひざ痛にも効く。

地機
大腿神経痛、下肢の麻痺、脚気、足のむくみ、膝関節炎、消化不良、急性胃炎、胃潰瘍、糖尿病などに効くといわれている。
また胃酸過多症にも著効がある。

陰郄
心筋梗塞、狭心症、心悸亢進などの急性症状を緩解させるのによいとされる。

養老
おできに効果がある。
また手首のリウマチや上腕神経痛にもよく効くとされる。

跗陽
坐骨神経痛を治すのに特効があるといわれている。
足首の関節炎またはリウマチには必須のツボとされている。

金門
坐骨神経痛に効く。
また足の甲に痛みや麻痺を治すとされる。

水泉
アキレス腱炎、踵の痛み、足関節炎に効く。

交信
月経痛や生理不順などに効くといわれている。

築賓
解毒の特効穴とされる。小児の胎毒を下し、梅毒、淋病などすべての病毒及び薬毒を下すとされている。
また脚気、腓腹筋の痙攣のも効く。

郄門
心臓疾患の特効穴とされている。
肋膜炎、脚気、リウマチなどにも効く。
指先のしびれ感を治し、また背中の痛みを治すとされる。

会宗
耳鳴りに効果があるといわれる。

陽交
脾骨神経痛または麻痺に用いる。

外丘
首や項の強張りを治す。
また脇腹の痛みを治したり肋膜炎に用いられる。
坐骨神経痛にも効く。

中都
睾丸炎、月経不順に用いる。


以上がそれぞれの郄穴の主治です。

今回は郄穴について書いてみました。

2022年08月05日

三焦の病症について

こんにちは。今回は三焦の病症について書いていこうと思います。

前回三焦は上焦、中焦、下焦の三つに分かれているというお話をしましたので今回もそれぞれの病症について書いていこうと思います。

上焦の症状
肩が凝り、首筋から後頭部にかけて引っ張られる。
頭痛、頭重、上気、めまい、健忘などの神経症状が起こる。
また心悸亢進や息切れ、胸内苦悶を起こしやすい。

中焦の症状
下腹部より上腹部に逆流するようになる。
または心窩部が何となく痞えたようになる。
胃腸の具合が悪くなり、時には嘔吐したり下痢したり腹痛を起こしたりする。
また乗り物に酔いやすくなる。

下焦の症状
何となく倦怠感を覚え元気なく、仕事をするとすぐ疲れる。
腎の力が減退し臍の下の力が抜け下肢の弾力が抜けている。
大抵生殖機能の減退を伴う。
女性は月経不順、月経痛、不妊症、子宮分泌物の増加、子宮位置異常とこれに伴う下腹部の牽引痛や冷感、腰部から下肢へかけての冷感または疼痛などを引き起こす。
男性では下腹部の強張り、下肢の無力、腰及び足の神経痛、冷え性などを引き起こす。

以上が三焦におけるそれぞれの病症となります。

それぞれ特徴的な症状が現れることがわかると思います。

今回は三焦の病症について書いてみました。

2022年08月05日

三焦というものについて

こんにちは。今回は前回の続きとして三焦について書いていこうと思います。

三焦についてざっくり一言で言うと“後天の気を身体に取り入れるところ”です。
後天の気については前回触れているので省きます。
三焦は組織や器官以外の間隙が三焦と認識されており、”名あって形なし”と言われているものです。
三焦はそれぞれ上焦・中焦・下焦と分かれており三つをまとめて三焦とされています。
ではそれぞれの働きについて書いていこうと思います。

上焦:酸素を心臓や肺を通して体に取り入れる。

中焦:タンパク質や炭水化物を消化器を通して体に取り入れる。

下焦:脂肪を小腸を通して体に取り入れる。

この体内に取り込まれるものはそれぞれ全身の機能の原動力となり、三焦とは三つの熱源、エネルギー源であると考えられています。


次に上焦・中焦・下焦のそれぞれの位置について書いていこうと思います。

上焦:横隔膜より上に位置し肺の呼吸作用と心臓の鼓動調節に関係する。

中焦:横隔膜とお臍の間に位置し胃を中心に脾臓、膵臓、肝臓、胆のう、十二指腸の消化液分泌作用、消化作用、呼吸作用に関係する。

下焦:お臍より下に位置し大腸、小腸、腎臓、膀胱、生殖器と下腹部及び腰から脚部に至り、栄養素と水分の吸収作用、腎臓・膀胱における尿排泄作用、大小便排泄作用、生殖機能に関係する。

上記がそれぞれの位置と関係する作用についてです。
皆さんがご存じの臓器の位置と大体対応しているので何となくこの辺りかなと想像できるかと思います。



今回は三焦について書いてみました。
次回は三焦の病症について書いてお話しようと思います。

2022年08月05日

東洋医学的治療について

こんにちは。今回は東洋医学的治療について書いてみようと思います。

東洋医学や鍼灸治療において皆さんに馴染みのある言葉として“ツボ”という単語が思い浮かぶかと思います。このツボという単語を専門用語で言うと“経穴”と言います。
経穴を説明するうえでまず“経絡”というものが出てきます。
下記に経絡及び経穴について書いてみます。

経絡:身体を養い、規則正しい生理活動を維持するために全身に気や血を巡らせるための通路

経穴:経絡上における反応点

気や血については以前の投稿を参照していただきたいと思います。
反応点についてですが、これは診断・治療するうえで押して痛かったり、冷えが強かったりあるいは熱を持っていたりなど異常な場所と考えてもらえるとわかりやすいと思います。

続いて気について少し補足説明します。
気は先天の気と後天の気の二つがあります。

先天の気:生まれながらに持っている気
後天の気:心臓や肺を通して入ってくる気(酸素)と消化器を通して入ってくる気(飲食物)

これらの気が人体を構成し生理活動の原動力となっているといわれています。

そして後天の気を体内に取り入れる重要な役割を担っているのが“三焦”というものです。

次回はこの三焦についてお話しようと思います。

2022年08月05日

背骨と関連する部位や症状について

こんにちは。今回から背骨について投稿していこうと思います。

以前にも何度か投稿しましたが、当院ではカイロプラクティックという治療法を用いて施術にあたっています。
カイロプラクティックは背骨の矯正を行う手技ですが、その背骨一つ一つから神経が出ておりそれぞれ関連している部位が決まっています。
今回は第一頸椎と呼ばれる首の一番上の骨とその関連部位についてお話しようと思います。

まず下の画像が頸椎と言われる首の骨です。



赤いひも状のものが血管で、黄色の枝分かれしているものが神経です。
ご覧いただいたように血管も神経もかなり狭いところを通っているのがわかると思います。
第一頸椎に限ったことではありませんが、数ミリ前後左右にズレたりまたは捻じれが生じた場合に血管や神経に何かしらのストレスがかかってしまうことは想像できるかと思います。
ではこの第一頸椎と関連する部位と問題が生じた場合に起こりうる症状をまとめてみようと思います。



上記にまとめたように脳や頭を含めた顔面部との関りが大きく、またそれに付随して頭痛や精神神経症状が発生する可能性があるといわれています。

当院では患者さんの症状と背骨を照らし合わせて問題があるところをカイロプラクティックを用いて矯正し、また東洋医学的観点も交えて治療にあたっています。
様々な症状を抱えている方、また症状はなくとも身体に気になることがある方、お気軽にご相談ください

2022年08月05日

五行穴というツボについて⑤

こんにちは。今回も五行穴のお話の続きとして合穴について書いていこうと思います。

この合穴ですが上半身では肘まわり、下半身では膝まわりにあるツボです。
合穴は吐き気や胸焼け、または咳や痰、そしてのぼせなどの上に逆流してくる症状や下痢などの排泄に関する症状をつかさどるツボといわれています。
そしてこの場所は脈気の入るところとされていて、水の流れに例えると川から海へ合流するところと表現されることもあります。

それでは実際に合穴の場所を見てみましょう。



ご覧いただいたように肘や膝の周りに多く存在していることがわかると思います。
吐き気や嘔吐など逆流してくるような症状や下痢などのような排泄に関する症状を治療する場合にこの合穴を用いて治療することもあります。

今回は合穴についてお話しました。

2022年08月05日

五行穴というツボについて④

こんにちは。今回は五行穴のお話の続きとして経穴について書いていこうと思います。

この経穴ですが上半身では手首の近くや前腕の下部、下半身では足首の近くや下腿の下部にあるツボです。
経穴は咳や呼吸の苦しさを伴う熱やかぜをつかさどるツボといわれています。
そしてこの場所は脈気の行く場所とされていて、水の流れに例えると湖から海へとつながる川と表現されることもあります。

それでは実際に経穴の場所を見てみましょう。



ご覧いただいたように手首や足首の近くに多く存在していることがわかると思います。
呼吸器系の疾患を治療する場合にこの経穴を用いて治療したりすることもあります。

今回は経穴についてお話しました。

2022年08月05日

五行穴というツボについて③

こんにちは。今回も五行穴のお話の続きとして兪穴について書いていこうと思います。

まずこの兪穴ですが場所は一つの例外を除いて榮穴の次にあります。
東洋医学では体内の水分が滞ると体の重だるさや関節の痛みにつながると考えられており、むくみやそれに伴う関節の痛みをつかさどるツボといわれています。
そしてこの場所は脈気の注ぐ場所とされていて、水の流れに例えると湖と表現されることもあります。

それでは実際に兪穴の場所を見てみましょう。




前回の投稿と見比べてもらえるとわかりやすいと思いますが榮穴の近くに集中していることがわかると思います。
身体に余分な水分が溜まってしまったり偏ってしまった場合、ここらのツボを用いて水の流れをよくしたりします。

今回は兪穴について簡単に書いてみました。

2022年08月05日

五行穴というツボについて②

こんにちは。今回は五行穴のお話の続きとして榮穴について書いていこうと思います。

この榮穴ですが、場所は手足の水かきの部分に集中して存在しています。
またこの榮穴は全身の熱を主るといわれており、特に体内に熱がこもってしまった場合などに使われることが多いツボです。
そしてこの場所は脈気の溜まるところとされていて、水の流れに例えると渓流、湧き水や源が流れ始めるところなどと表現されることもあります。

それでは実際に榮穴の場所を見てみましょう。


ご覧いただいたように手足の水かきのところに集中していることがわかると思います。
身体に余分な熱が溜まってしまった場合、ここのツボを用いて余分な熱をさばいたりします。

今回は榮穴について簡単に書いていきました。


2022年08月05日

霊枢について

こんにちは。今回から東洋医学の原点ともいえる霊枢という書物について少しずつ書いていこうと思います。

今回は1回目ということで霊枢とは何なのか話していこうと思います。

霊枢とは最も古い、そして最も根本的な東洋医学について書かれた書物です。

霊枢は元々黄帝内経という医学書と他のいくつかの医学書をまとめる形で編纂された結果、素問という医学書とともに編纂されたといわれています。素問は基礎医学を中心に、霊枢は実践的、技術的な内容となっています。


基本的な理論についても書かれていますが、むしろ診断や治療、鍼灸施術方法などの臨床での技術について重きを置いた書物であると言えます。

また霊枢は別名鍼経とも呼ばれ、ツボやツボの流れ、鍼治療の技術的な内容、気や血などについて系統的にかつ詳細に書かれています。
黄帝内経の哲学的なこととして、人と自然の関係、臓器同士や心と体の結びつきなどから人が健康で寿命を全うするにはどのようにあるべきかと哲学的な視点から病気を考えていたそうです。




















今回は霊枢という書物についてお話しました。
次回以降は内容について少しずつ書いていこうと思います。

2022年08月05日

五行穴というツボについて

こんにちは。今回はツボのお話、五行穴というものについてお話しようと思います。

まず五行穴とは井穴榮穴兪穴経穴、合穴と呼ばれるツボの種類の総称です。これら5つの種類のツボはそれぞれ特有の性質を持っているといわれています。
今回はその中でも井穴に絞って述べていこうと思います。

この井穴ですが、場所は一つの例外を除いて手足の爪の生え際に存在しています。
またここのツボを刺激すると自律神経のバランスを整える効果があるといわれています。
そしてここの場所は脈気の出てくるところとされていて水の流れに例えられて湧き水や源と表現されることもあります。

それでは実際に井穴の場所を見てみましょう。



ご覧いただいたように手足の末端に集中していることがわかると思います。
当院では手足の冷え性が強い方に対してこの井穴にお灸や鍼をして症状を改善していくこともあります。

怪我だけでなくこういった症状をお持ちの方もお気軽にご相談ください。

2022年08月05日

カイロプラクティックの基本

こんにちは。


今回はカイロプラクティックの基本テクニックである腸骨のアジャストについて触れたいと思います。
腰の不調を訴えて来院されたほとんどの患者さんに対して初診時、当院では左右の腸骨にズレやアンバランスが無いかをチェックします。
来院した患者さんに自覚がなくても下肢などに問題がある場合は、力学上まず腸骨にストレスがかかるからです。
カイロプラクティックを学ぶ際にまず習う基本的なテクニックを使用し治療にあたりますが基本的テクニックでありながら多彩で奥深いテクニックです。


以下、腸骨のアジャストの例を示します。


以上のように同じ腸骨のアジャストでも他の骨(上の例では仙骨)との関係性によりアジャストの方向性、強弱、回転方向などに微妙な調整を行うことで効果的な治療を心がけています。


2022年08月05日

精神神経症状に対する漢方

こんにちは。今回は精神神経症状に対して使用される抑肝散という漢方についてお話しようと思います。


この抑肝散ですが文字通り肝を抑えるという意味を持っています。東洋医学における肝とは精神や情動・情緒のことであり感情の動きを表します。肝の高ぶりがイライラ、怒り、興奮などの精神神経症状をもたらすと考えられており、抑肝散はその精神症状を抑える目的で使用されています。
更に近年では認知症に伴う妄想、幻覚、興奮、うつ、不安、睡眠障害などに用いられ、有用性が報告されています。

使用目標としては体力中等度の人の神経過敏、易興奮、易怒、イライラ、不安・不眠などの精神神経症状などを目標に用いられます。
また小児では不穏、ひきつけ、夜泣きなどを呈する場合に用いられます。
精神神経科疾患の領域に対する応用としては、神経症、不眠症、ヒステリー、てんかんなどに用いられます。

最後に抑肝散の副作用についてです。主な副作用として発疹、発赤、かゆみ、食欲不振、胃部不快感、悪心、下痢、眠気、倦怠感などが報告されているようです。


今回は精神神経症状に対する漢方薬として抑肝散についてお話しました。

2022年08月05日

消化器系疾患に対する漢方

こんにちは。今回は消化器疾患の際に利用されることが多い小建中湯という漢方についてお話しようと思います。


この小建中湯ですが、胃腸を健康にすることが身体全体を健やかにすることにつながるという意味で、主に小児の虚弱体質を改善するときの第一選択になります。
ただし小児用の漢方薬ということではないので症状が合えば成人や高齢者の方でも使用できます。

一般に腹痛、下痢や便秘、心悸亢進、寝汗、四肢の倦怠感、頻尿、神経過敏などの症状が見られる場合に用いられます。
また小児の虚弱者に用いられることが多く、小児に対する応用としては、虚弱児の体質改善、夜尿症、夜泣きに用いられます。

最後に小建中湯の副作用についてです。この小建中湯ですが基本的に副作用はないといわれています。ただし稀に食欲不振や胃のむかつき感などが起こる場合があるといわれています。


今回は消化器疾患に対する漢方薬として小建中湯についてお話しました。

2022年08月05日

低血圧に対する漢方

こんにちは。前回は高血圧が気になる方に対する漢方薬として大柴胡湯についてお話しました。
今回は低血圧、特に女性特有の貧血傾向にかかわる低血圧、めまい、冷え性を改善する効果が期待される当帰芍薬散という漢方についてお話しようと思います。


この当帰芍薬散ですが血や水が停滞してしまうような比較的体力が低下している人の婦人病に幅広く用いられています。
その他、貧血傾向、手足の冷え、軽度の浮腫、腹痛などを目標に用いられることもあります。

また循環器系の疾患に対する応用として、貧血症、低血圧症、脳血管障害、脳血管性認知症、アルツハイマー型認知症、動悸などに用いられる場合があります。
最後に当帰芍薬散の副作用についてです。主な副作用として発疹、痒み、胃の不快感、食欲不振、悪心嘔吐、下痢、腹痛などが報告されているそうです。


今回は低血圧に関する漢方薬として当帰芍薬散についてお話しました。

2022年08月05日

高血圧が気になる人に対する漢方

こんにちは。今回は高血圧が気になる方に対する漢方についてお話しようと思います。

まず漢方薬を用いて血圧を管理することが可能なのは軽度の高血圧とされています。漢方薬そのものに降圧作用を期待するのではなく、血流の滞りの改善となるような全身症状の改善を行いつつ良好な血圧管理に結び付けることを目標とします。

今回はその中でも大柴胡湯という漢方についてご紹介します。


この大柴胡湯ですが肥満型で便秘傾向があり、精神的ストレスを受けやすいような患者さんに効果が期待されます。
筋肉質でがっちりした体型の高血圧症に適応するとされています。発達が良く体力があり便秘がちな例を目標に用いられ、例えると強いストレスを持つ管理職で便秘をしやすく日常的に肩こりに悩みがあるような場合に当てはまります。

一般に便秘、悪心嘔吐、食欲不振、肩こり、頭重感、上腹部の痛み、耳鳴り、息切れなどを伴うものに有効とされています。

急性のものでは発熱と悪寒を交互に繰り返すもの、咳や痰、喉の炎症などが見られる場合に用いられます。

また循環器の疾患に対する応用としては高血圧症、動脈硬化症、心筋梗塞後遺症などに用いられます。

最後に大柴胡湯の副作用についてです。大柴胡湯は体力の充実している人向けの漢方ですので虚弱体質の人には適していません。胃腸が弱い人や吐き気や下痢を起こしやすい人はそれらの増強が起こる可能性があるため注意が必要です。
また配合生薬の大黄には子宮収縮作用や骨盤内の臓器の充血作用があるとされており、妊娠中の服用は流産の原因になる可能性があるといわれています。
また授乳中に関しても母乳を介して乳児の下痢を引き起こす可能性があるといわれています。


今回は高血圧が気になる方に対する漢方薬として大柴胡湯を取り上げました。

2022年08月05日

胃腸の弱っている人への漢方

こんにちは。今回は胃腸の弱いや、日ごろからかぜをひきやすい方に勧められることが多い参蘇飲という漢方についてお話していきます。


まずこの参蘇飲ですが主に胃腸が虚弱で感冒などが数日間続く場合に用いられ、発症当初にも使用できるとされています。
また一般に微熱や軽度の頭痛、咳や痰、喉の痛み、悪心、嘔吐、不安感などを伴うものにも有効とされています。

また呼吸器の疾患にも応用でき、かぜ症候群、インフルエンザ、上気道炎、気管支炎、気管支喘息などに用いられます。


最後に参蘇飲の副作用についてです。
構成生薬に甘草が含まれているため他の漢方との飲み合わせにより甘草を大量摂取してしまうと、むくみや血圧の上昇、手足のしびれなどが現れることがありますので注意が必要です。
また基本的に体力の弱っている人に使用される漢方薬であるため、体力のある人が服用するとのぼせや湿疹、蕁麻疹などが現れる場合があるといわれています。


今回は参蘇飲についてお話しました。

2022年08月05日

喉の症状に対する漢方

こんにちは。今回は呼吸器疾患、特に咳症状が強い方に処方されることがある麦門冬湯についてお話しようと思います。


この麦門冬湯ですが主に声が枯れて気道の乾燥感と喉の刺激感の強い咳き込み発作がある場合に適しているとされてます。
使用目標としては体力は中程度かやや低下した人の発作性の激しい咳嗽を目標とします。
一般に粘り気の強い痰乾いた咳喉の乾燥感や違和感嗄声などを伴うものに有効とされており、特に妊婦の方及びご高齢者の咳嗽に多く用いられます。
また単なる口の乾燥や喉の乾燥感にも用いられます。


続いて麦門冬湯の副作用についてです。
基本的には重篤な副作用はないとされていますが、甘草という生薬が含まれており他の漢方薬との飲み合わせなどにより甘草の服用量が増えすぎるとむくみが増えたり血圧が上昇することがあります。
また麦門冬湯は子供から高齢の方まで幅広く用いることができますが2歳未満の子供には服用できない点は注意が必要です。


今回は麦門冬湯についてお話しました。

2022年08月05日

ふくらはぎのしびれに関しての症例と治療例について

今回は右ふくらはぎのしびれが長期にわたる患者さんの症例とその治療例について書かせていただきます。

1 初診時、いわゆるぎっくり腰で来院し歩くことや椅子の立ち座りも困難な状態で来院。
右ふくらはぎ裏面にしびれ感がある。



①仙骨と第5腰椎の隙間が広すぎるので適度な距離に戻すための矯正。
②第5腰椎の捻じれが強いため、その回転軸を治すための矯正。

⇒翌日には歩行などの日常生活は通常通り可能となる。

2 受傷後3か月経過して5回目の治療時には重量物などを持ち上げる仕事は可能となったが疲れてくると右ふくらはぎにしびれ感が出てくる状態。

 

①仙骨の軸と第5腰椎の軸がズレてしまいその結果ふくらはぎのしびれ感が出たと診断したので仙骨の位置を元の位置へ戻すための矯正。
②第5腰椎に右の捻じれが確認されたので捻じれを解消するための矯正。


以上の施術を行った結果、当日のうちに歩行や椅子の立ち座りが容易になりしびれ感も半減させることができました。



当院での施術の1例を紹介させていただきましたが何かお尋ねになりたいことがございましたらご遠慮なくお問い合わせください。

2022年08月05日

かぜに対する漢方2

こんにちは。今回は前回に引き続きかぜに対する漢方として桂枝湯についてお話しようと思います。

前回ご紹介した葛根湯は比較的体力が充実した人の汗が見られない熱症状に用いられるとお話しました。
今回ご紹介する桂枝湯は消化機能が弱く、体が虚弱な人のかぜの初期に使用されます。
使用目標としては体力が低下した人の感冒などの熱性疾患の急性期および慢性期に広く用いられます。
一般に悪寒、発熱、頭痛、自然発汗があり、のぼせ、四肢痛、腹痛などを伴う場合に使用されます。
特に小児の感冒では最も軽微なかぜに用いられます。

続いて桂枝湯の副作用についてです。
主な副作用としては発疹、発赤、痒みなどが報告されているようです。

桂枝湯は葛根湯と比較してマイルドですので病状が進行してしまった状態で使用しても効果が薄くなってしまう可能性があります。
あくまで症状が軽いうちに使用するとよいでしょう。

今回は桂枝湯についてお話しました。

2022年08月05日

かぜに対する漢方

こんにちは。今回はかぜに対する漢方についてお話しようと思います。
その中でも今回は葛根湯について述べていこうと思います。

皆さんの中でも「風のひき始めに葛根湯」というフレーズを聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
その通り葛根湯はかぜの初期に用いる標準処方の一つとして幅広く適用できます。
使用目標としては、体力が弱りきっておらずある程度体力が充実した人の汗が見られない熱症状に用いられます。
また、急性症では悪寒・発熱・頭痛・首から背中にかけてのこわばり、慢性症ではアレルギー性の鼻詰まりや鼻水・咳・運動器の痛みや腫脹などを伴う場合に用いられます。
そして葛根湯に含まれる葛根がかぜに伴う下痢や腹痛も緩和する効果を持っているのでかぜに伴う消化器症状にも有効です。

葛根湯はほとんどの小児にも適用できますが、ぐったりしている患者には使用できない点は注意が必要です。

最後に葛根湯の副作用についてです。
副作用自体は稀ですが食欲不振・動悸・頻脈・汗を多くかくなどの症状が見られた場合は使用を中止し医師や薬剤師に相談したほうが良いでしょう。
また葛根湯には心臓や血管に作用する麻黄が含まれているため高血圧・心臓病・腎臓病などの循環器系の疾患を持っている方は注意が必要となります。

今回はかぜの初期に幅広く適用できる葛根湯についてお話しました。

2022年08月05日

むくみに対する漢方

こんにちは。今回はむくみやお腹に水が溜まってジャブジャブするような方など、体内に水が余分に溜まってしまう場合に適応となる漢方を紹介しようと思います。

代表的な漢方としては五苓散というものがあります。
五苓散の使用目的としては身体の中に溜まってしまった余分な水分を排出する目的で処方されます。
浮腫やむくみ、胃の中に水が留まり続けてしまう方、嘔吐、下痢、吐き気やめまいなどの改善に用いられ、消化器系疾患のほか、耳鼻科系疾患、精神神経科系疾患でも用いられることがあります。
またアルコール代謝の改善作用が確認されていて二日酔いに対する効果もあるとされています。

五苓散に含まれている生薬のほとんどは利水剤と呼ばれる尿量を増加させる作用を持っています。これは体液の流れを良くして身体の様々なところに蓄積してしまった水分を尿として排泄させようということです。
尿量を増加させることからむくみ以外にも心臓疾患や高血圧などの循環器系の疾患や腎疾患などの改善にも有効とされています。

五苓散は構成生薬が5つと他の漢方薬と比較しても少ないこともあり副作用は少なめといわれています。しかしアレルギー反応も含め副作用が全くでないというわけではありません。
他の漢方薬にも言えることですが、生薬は自然由来のものだから副作用はないというのは誤りです。代表的な症状として腹痛や下痢、めまいや悪心・嘔吐などの症状が出たら使用を中止するべきでしょう。

今回はむくみや身体の中に水分が溜まってしまった方に対する漢方として五苓散についてお話しました。

2022年08月05日

水の病態について

こんにちは。今回は水の病理についてお話しようと思います。
水の病態は水の不足水の停滞という2つに大別されます。

①水の不足による病態
 水の不足とは水が減少し量的に不足した病態を言います。

原因:飲食物の摂取が不足し水を作り出す量が減少する。
過剰な発汗や激しい下痢などにより水が流失する。
体外から侵襲した熱、もしくは体内で発生した熱により水が損傷される。

症状:口や喉の渇き
   皮膚や髪の乾燥
   乾燥便や尿量の減少

②水の停滞による病態
 水は停滞したり凝集すると本来の生理作用が発揮できなくなり人体に不要な物質となる。
 人体に不要となった水液は病理産物に変化し痰湿と呼ばれる。

原因:脾・肺・腎の機能が低下し水を正常に代謝することができない。
肝の機能失調により生じた気滞の影響で水の運行が阻害される。
多湿な環境での生活、雨に濡れる、頻繁に水に浸かるなどにより水の停滞が起こる。
多飲など水分を過剰に摂取することによりそのまま痰湿に変化する。

症状:身体の重だるさ、浮腫、下痢などの症状が起こり、重篤化すると動悸、めまい、頭痛、意識障害などが現れることがある。

今回は水の病理についてお話しました。

2022年08月05日

水について

こんにちは。今回は東洋医学におけるについてお話しようと思います。
水は体内にある正常な水分の総称と言われて全身にめぐり分布しています。
主に飲食物から生み出されています。

主な作用は2つです。

①滋潤・濡養
 滋潤は液体になって潤すこと。濡養は液体になって滋養することを意味します。
 水は皮毛や肌肉を滋潤し、臓腑を濡養します。
 また目や鼻、口なども潤し、関節の動きを滑らかにする働きもあります。

②血脈を満たす
 水は脈中に入り、血の構成成分の1つとなります。

今回は水の生理についてお話しました。
次回は水の病理についてお話しようと思います。

2022年08月05日

血の病態について

こんにちは。今回は血の病理についてお話していこうと思います。
血の病態は、血の不足による血虚と、血の運行失調による血瘀と、熱の影響を受けた血熱の3つに分けられます。ではそれぞれ説明していきます。

①血虚
血虚は血の不足あるいはその滋養作用が減退した病態です。
主に飲食物の摂取不足により血が作れなかったり過労により血が消耗されたり外傷や手術、出産などで大量に血を失うとなりやすくなります。
症状としてはめまいや顔面蒼白、動悸や不眠、物忘れなどが挙げられます。

②血瘀
血瘀は血の運行が緩慢になったり、停滞して起こる病態です。
主に気虚により推動作用が低下し血を送り出せなくなったり、血虚により血流量が減少し血が滞ったり、外傷により血が血脈から漏れ出して滞るとされています。
症状としては刺すような痛みを感じたり、腫れやシミ、色素沈着として現れたりします。

③血熱
血熱は血が熱の影響を受けた病態です。
主に熱が直接人体を侵襲し血に影響を与えたり、辛い物や味の濃いものの過食により体内に熱がこもり生じるとされています。
症状としては発熱や発赤などの熱症状のほか、寝汗や口渇、不眠なども現れることがあります。

今回は血の病理についてお話しました。
次回は水についてお話しようと思います。

2022年08月05日

漢方薬 補中益気湯について

こんにちは。今回は具体的な漢方を一つ挙げ、その漢方の説明をしていこうと思います。
今回は補中益気湯という漢方についてお話ししようと思います。

補中益気湯は漢方では補剤というものに分類されます。補剤はもともと身体が持っている免疫力を高め、低下した身体の機能を回復させ気力や体力を元の健康な状態に戻すことを目的に処方されます。
補中益気湯は消化機能が衰え、四肢のだるさが著しい虚弱体質の方の食欲不振や胃下垂、感冒、多汗症などに効能または効果があると記されています。
また補中益気湯は、体力・気力が低下して目尻や口角が下がり気味で、肩が落ちかけているような人が寝汗をかくような状態である時に、気力・体力をよみがえらせる目的で処方されます。

今回は補中益気湯という漢方についてお話しました。次回は補中益気湯を構成する生薬についてお話ししようと思います。

2022年08月05日

血について

こんにちは。前回まで東洋医学における気のお話をしてきました。今回からはというものについてお話ししていこうと思います。
まず血とはどういうものかというと、血管の中を流れる赤色の液体で豊富な栄養分を有しており、気の推動作用を受けて循環し、全身をくまなく滋養している物質が血と呼ばれるものです。
次に血の作用についてです。血の作用は主に滋養と神の維持の2つがあるとされています。ではそれぞれ説明していきます。


①滋養:血は人の体が必要とする栄養物質を豊富に含んでおり、組織・器官の正常な働きは血に滋養されることにより発揮されます。血が満ちていて、全身が十分に滋養されていれば、顔には血色があり皮膚や毛髪は潤いを保ち、正常な感覚や運動などを維持することができます。


②神の維持:神とは生命活動・精神活動を支配し統制しているものです。その神は絶えず滋養を受けることにより、その機能を維持しています。そのため血の滋養が不足すると精神・意識などに失調が現れやすくなります。

今回は血の作用についてお話ししました。
次回は血の病理などをお話ししようと思います。

2022年08月05日

気の病態について

こんにちは。以前の投稿で気の作用についてお話ししました。今回は気の病理についてお
話ししようと思います。
まず病態としては大きく2種類に分けることができます。
1つは気の不足による病態。もう1つは気の滞りによる病態です。さらに細かくみていく
と下の図のようになります。



次に症状についてお話しします。
気の不足による主な症状は倦怠感・無力感・めまい・息切れ・汗が出やすくなるなどが挙
げられます。さらに気の不足が深刻化すると胃下垂・脱肛・慢性的な下痢などの症状も出
てきます。
次に気の滞りによる症状はお腹が張るような感覚や痛み・胸肋部痛・抑うつ感などが現れ
ます。また気逆と呼ばれる病態になると怒りやすくなったり頭痛やめまい、喘息が出たり
吐き気を催したりします。
今回は気の病理についてお話ししました。いずれ血や水についてもお話ししていこうと思
います。


2022年08月05日

ぎっくり腰について

こんにちは。
今回はぎっくり腰についてお話ししていこうと思います。この時期になると当院ではぎっ
くり腰の患者さんが多く来られます。エコーを用いて観察をするとぎっくり腰になられる
パターンとして

腰椎のズレによって生じる場合



仙骨のズレによって生じる場合

 

骨盤(腸骨)のズレによって生じる場合

 

 

①~③を複合している場合

 

以上の4種類があります。

症状としましては
① のパターンでは何をしても痛む。
② のパターンでは立ち上がり動作で特に痛む。
③ のパターンでは歩くと特に痛む。
④ のパターンでは常に痛む。
以上のような症状が見られることが多いです。

当院では問診による症状確認とエコー観察、サーモグラフィーを駆使して問題となっている骨やそのズレ方を正確に診て施術しております。
ぎっくり腰や慢性的に腰痛に悩まされている方も一度ご相談ください。

2022年08月05日

気について

こんにちは。以前のブログで漢方についてお話しした際、気・血・水の概念を考慮することをお話ししました。今回はその中でもに焦点を当ててお話ししていこうと思います。
まず気の作用についてですが5つあるとされています。それぞれ簡単に説明していきます。


1つ目:人体の成長、発育や生理活動、新陳代謝を促進する働き(推動作用)
2つ目:人体の組織や器官を温め体温を保持する働き(温煦作用)
3つ目:血や水をつなぎ留め、やたらに流失するのを防ぐ働き。正常な分泌や排泄を維持する働き(固摂作用)
4つ目:外からの病原体の侵入を防御する働き(防御作用)
5つ目:各種の変化を起こす働き。飲食物から気を生み出したり、気から血や水を生み出す作用(気化作用)

これら5つが気の主な作用と言われています。
この気と呼ばれる物質が身体中に満ちて正常に働くことで人体を構成し生理活動の原動力となっているのです。

2022年08月05日

神経痛に対する評価

今回は当院で主に神経痛に対する治療の際に参考にしているデルマトームというものについて少しお話ししようと思います。
まずデルマトームとは、身体の感覚情報が脊髄のどの位置に至るかを示したものです。文字だけではわかりにくいので下に図を載せます。



例えば頭の後ろ側にピリピリするような感覚があるとすると図ではC2(首の2番目の神経)の領域に該当します。これは首の2番目の神経に何らかの問題がある可能性を示唆していることになります。
このように異常な感覚を覚える部位をこの図と照らし合わせると問題となっている神経及び背骨の位置が予測できます
以前投稿した「坐骨神経痛とカイロプラクティック」のブログでもご紹介したように、当院では坐骨神経痛の患者さんも多く、カイロプラクティックを用いた治療を行っております。患者さんの症状として感じているしびれの部位や異常な感覚と、このデルマトームの図を照らし合わせることで問題となっている神経及びその根元の背骨を把握することができるのです。
また坐骨神経痛だけではなく手や腕にしびれなどを覚える場合も同様の方法で問題のある場所を絞っていきます。
この方法にサーモグラフィーやエコーを併用することで問題となっている場所を特定し適切なアプローチをすることで患者さんの負担を最小限にしつつ適切な治療を行うことができます。


2022年08月05日

漢方について

こんにちは。今回は最近勉強している漢方について少し話していこうと思います。
まず始めに漢方とは植物や動物、鉱物などの自然の素材から作られるさまざまな薬効を持った生薬を症状や病態に応じて組み合わせたものです。
漢方処方する際に対する考え方は基本的には東洋医学に準じた考え方であり、といわれるものに対して作用します。では気・血・水とは何なのか。皆さんはあまりなじみがないと思いますのでそのあたりを軽く話していきます。
まず気とは、人体を構成し生命活動を維持するものであり生命活動の原動力となります。
次に血とは、脈中を流れる赤色の液体で豊富な栄養分を持ち全身の組織や器官を養っています
最後に水は、血の素材となったり全身を循環し皮膚や筋肉に潤いを与えたり、汗、涙、唾液などとして現れたりします。また関節や臓器、脳などにも潤いと栄養を与える役割があります。
そしてこの3つの物質は相互に作用しあう関係にあります。


これらの作用を踏まえて患者さんの症状や病態、脈の状態などを診て最適な漢方の提案を考えていきたいと思っています。


2022年08月05日

当院の治療評価について

今回は当院における治療の際のカルテについて少しお話ししようと思います。
当院では主に脈診背骨のゆがみを観察し患者様の状態を評価しています。
下の図が当院の評価用カルテとその記入例となります。



左の図は背骨のズレ方及びその矯正方向を示しています。ズレ方や捻じれ方は触診エコーを用いて精密に行っています。
右の図は脈診用のカルテになります。評価は治療前と治療後と行い変化を診ていきます。四角の中の文字はその場所の脈状を示してあります。〇で書いてあるところは脈が強すぎず弱すぎず、また堅すぎず軟らかすぎない、いわゆる平脈というものを示しております。
過去のブログでも書きましたように自律神経が脈を介して繊細な背骨のゆがみを教えてくれます。脈診とエコー観察を併用することでより正確な治療が行えるのです。

2022年08月05日

ストレッチについて

こんにちは。今回は運動療法の一つであるストレッチについてお話ししようと思います。
ストレッチというと自宅でも手軽に行える簡単な運動という認識の方も多いと思います。皆さんの中でも普段からストレッチを行っている方もいらっしゃると思いますが、ストレッチもやり方を間違えると体を痛めてしまうことも多々あります。実際に当院でもストレッチをして痛くなってしまったという患者さんもいらっしゃいます。
ストレッチを行う目的として筋肉の柔軟性を向上させて筋肉や関節のケガを予防することが挙げられます。ではなぜケガを予防するストレッチで体を痛めてしまう人が多いのか。それは・・・

①伸ばせば伸ばすほど効果があると思っている。
②正しいやり方ではなく自分がやりやすい方法で行ってしまっている。

大体上記の2つが痛めてしまう理由として多いです。
ストレッチで大事なことはどれだけ体を伸ばせたかではなく、リラックスして心地よく伸ばすことです。伸ばそう伸ばそうとすると正しいやり方ではなく動かしやすいやり方で限界まで伸ばしてしまうので筋肉や関節に負荷がかかり、結果ケガをしてしまうリスクが高まります。
ストレッチを行う際の注意点としては、

呼吸を止めない
⇒呼吸を止めてしまうとリラックスできないうえに血圧の上昇にもつながる恐れがあります。どうしても呼吸を忘れてしまう方は声に出して数を数えることをおすすめします。
軽い負荷で少し長めに伸ばす
⇒痛みを感じるぐらいに伸ばしてしまうと筋肉はそれ以上伸ばされないようにと緊張してしまう特性があります。これではストレッチの目 的に反してしまいます。ストレッチは、気持ちいいな、少し伸びてるな、ぐらいの感覚の所で20秒ほどかけてじっくり伸ばしてあげましょう。

上記の2つを注意してもらえればケガのリスクはかなり抑えられると思いますので普段ストレッチを行っている方やこれからストレッチに取り組んでみようとしている方はぜひ意識してみてください。

2022年08月05日

坐骨神経痛とカイロプラクティック

当院を訪れる患者さんの中で坐骨神経痛という病名を整形外科などで診断される方が多数いらっしゃいます。病院などでリハビリや電気療法を比較的長期に渡られて受けられたにもかかわらず期待した通りの改善が見られなかった方などが当院を受診してくださっています。そのような患者さんに対して当院ではサーモグラフィーを併用したカイロプラクティックにより対応させていただいております。以下は当院における坐骨神経痛に対する施術例です。




坐骨神経痛の多くは支配神経が無理な方向に引っ張られたり締め付けられることにより起こるため、それを解消するためサーモグラフィーやエコーを駆使し、ずれている背骨を矯正することにより改善傾向が見られます。

2022年08月05日

運動療法の必要性

こんにちは。今回は運動療法の必要性についてお話ししようと思います。
皆さんの中で部活でスポーツをしている方や、趣味として運動やスポーツを定期的に行っている方がいらっしゃると思います。捻挫や打撲、肉離れなどは代表的なスポーツ傷害と言え皆さんの中でもこれらのケガを経験された方は多いかと思います。これらのケガを負うとまずは痛めたところを保護するために固定をすることがほとんどです。そして痛みが退いて固定期間が過ぎたら失われた機能の回復、リハビリが必要になってきます。よく痛みがなくなった=完治と思われる方がいると思いますがリハビリをせずに競技復帰をすると再発のリスクが高まります。例えば足首を捻挫した人で下の写真のようなくせが残ったまま復帰したらどうなるでしょうか。



足首が安定せず再び捻挫をしてしまうリスクが高まってしまいます。



そこで上の写真のように傷害部位の機能を回復させ再発のリスクを軽減させるために運動療法を行います。

*外傷の場合は保険が使えます。ご相談ください。

2022年08月05日

西洋医学と東洋医学の脈の違い

東洋医学において脈の観察をすることはとても重要で、それなしでは治療方針を立てていくこともおぼつかないほどです。            

西洋医学で診る脈は主に血圧、心拍数ですが東洋医学で診る脈は前回のブログで解説した寸、関、尺といった3か所に分けられた領域とそれぞれの領域の深さ(深い順にといいます)を細かく観察します。

図に示すように

①脈の性質と深さ(気、血と呼びます)

②脈の進み具合(遅、数などと呼びます)

③脈の径の広がり具合(虚、実、陰、陽などと呼びます)

これらそれぞれを立体的に把握し治療方針を決定していくのです。


2022年08月05日

脈診について(3)

こんにちは。今回も引き続き脈診について少しお話ししていこうと思います。
前回、患者さんの脈から背骨の三次元的な歪みに関する情報を診ているということを書いたかと思います。その中で脾、肝、腎といった言葉が出てきたと思います。今回は脈診でどうやって脾、肝、腎といった臓腑、関連領域の状態を診ているのかについて触れていこうと思います。
私たちが普段診ている脈は橈骨動脈という動脈の部分です。ここを人差し指、中指、薬指の3指で患者さんの左右どちらとも触れていきます。ここで更に片側を3部、左右で計6部に分けて診ます。人差し指、中指、薬指の順にそれぞれ寸口部、関上部、尺中部と呼びます。



そしてこの6部それぞれに対して臓腑が配当されています。

左手
臓腑
部位 右手
臓腑
心包

 

脈診はこの6部を触り分けることでそれぞれの臓腑やその関連領域の状態を推察していきます。

2022年08月05日

脈診について(2) 脈を診て何がわかるの?

さて、前回の続きとして脈診についてお話しさせていただきます。
私たちが日々の臨床を行うにあたり必ず患者さんの脈を診ていきます。そうすることにより「先生、どうして私の体の具合がそんなに詳しくわかるのですか?脈を診ることで一体何がわかるのですか?」といった質問を受けることがあります。脈が教えてくれる情報量は多種多様で一言で言いつくせるものではありませんし、それぞれの治療家や流派などによっても何を診るかは様々ですが、当院では脈から一体どんな情報を得ているかの一端をお教えします。これにより当院の治療の特徴をより詳しく理解していただけると思います。



図の中に、といった3つの言葉があると思います。これに心と肺といった2つの言葉を合わせて東洋医学的五行という概念を表します。この五行といった概念は(前回のブログとは矛盾する部分もあるとは思いますが)必ずしも目に見える形で実際に存在する内臓を指し示すものではありません。当院ではこの概念を身体の三次元的な歪み具合として認識しております。患者さん自身の自律神経が脈を介してレントゲン撮影でもわからないような繊細な背骨のゆがみに関しての情報を私たちに教えてくれるのです。


2022年08月05日

脈診について

こんにちは。今回は私たちが行っている”脈診“についてお話ししようと思います。

脈診とは、脈の速さ拍動の状態など脈の性状を診て、臓腑や経絡の異常などを推察することです。臓腑や経絡という言葉は馴染みがないという方もいらっしゃると思いますので簡単に説明しますと、臓腑とは特定の内臓とそれに付随した身体の関連領域の総称のことを言います。関連領域って何?と思われる方もいらっしゃると思いますがこれに関しては東洋医学における五行学説と関連しており、話が長くなってしまうので今回は触れません。シンプルに臓腑=内臓と考えていただいたほうがわかりやすいと思います。次に経絡についてです。
経絡とは、臓腑や皮膚、筋や骨などの組織や器官を連絡し全身に分布することで生理物質の運行や情報伝達を行う通り道とされています。




脈診はこれらの臓腑や経絡の特性や概念を考慮し加えて脈の性状を診て総合的に患者さんの状態を推察していきます。

今回は脈診について話す前段階の臓腑や経絡に関しての説明を簡単にさせていただきました。次回は脈診についてもう少しお話ししていこうと思います。

2022年08月05日