かぜに対する漢方

こんにちは。今回はかぜに対する漢方についてお話しようと思います。
その中でも今回は葛根湯について述べていこうと思います。

皆さんの中でも「風のひき始めに葛根湯」というフレーズを聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
その通り葛根湯はかぜの初期に用いる標準処方の一つとして幅広く適用できます。
使用目標としては、体力が弱りきっておらずある程度体力が充実した人の汗が見られない熱症状に用いられます。
また、急性症では悪寒・発熱・頭痛・首から背中にかけてのこわばり、慢性症ではアレルギー性の鼻詰まりや鼻水・咳・運動器の痛みや腫脹などを伴う場合に用いられます。
そして葛根湯に含まれる葛根がかぜに伴う下痢や腹痛も緩和する効果を持っているのでかぜに伴う消化器症状にも有効です。

葛根湯はほとんどの小児にも適用できますが、ぐったりしている患者には使用できない点は注意が必要です。

最後に葛根湯の副作用についてです。
副作用自体は稀ですが食欲不振・動悸・頻脈・汗を多くかくなどの症状が見られた場合は使用を中止し医師や薬剤師に相談したほうが良いでしょう。
また葛根湯には心臓や血管に作用する麻黄が含まれているため高血圧・心臓病・腎臓病などの循環器系の疾患を持っている方は注意が必要となります。

今回はかぜの初期に幅広く適用できる葛根湯についてお話しました。

2022年08月05日