血について
こんにちは。前回まで東洋医学における気のお話をしてきました。今回からは血というものについてお話ししていこうと思います。
まず血とはどういうものかというと、血管の中を流れる赤色の液体で豊富な栄養分を有しており、気の推動作用を受けて循環し、全身をくまなく滋養している物質が血と呼ばれるものです。
次に血の作用についてです。血の作用は主に滋養と神の維持の2つがあるとされています。ではそれぞれ説明していきます。
①滋養:血は人の体が必要とする栄養物質を豊富に含んでおり、組織・器官の正常な働きは血に滋養されることにより発揮されます。血が満ちていて、全身が十分に滋養されていれば、顔には血色があり皮膚や毛髪は潤いを保ち、正常な感覚や運動などを維持することができます。
②神の維持:神とは生命活動・精神活動を支配し統制しているものです。その神は絶えず滋養を受けることにより、その機能を維持しています。そのため血の滋養が不足すると精神・意識などに失調が現れやすくなります。
今回は血の作用についてお話ししました。
次回は血の病理などをお話ししようと思います。