郄穴について
こんにちは。今回はツボの中でも郄穴というツボについて書いてみようと思います。
この“郄”という字ですが隙間という意味があり、骨と筋肉の隙間を意味しています。また血や気の深く集まるところとされていて、元の状態に戻す、速やかに邪を退けるといった力を持つとされ、急性症状の反応点・診断点・治療点とされています。
次に郄穴というツボの位置を図に示してみます。
郄穴の位置はおおよそこの辺りになります。陽維脈、陽蹻脈、陰維脈、陰蹻脈と聞き覚えのないものがあると思いますがこちらに関しては今回のテーマとそれてしまいますので説明は省かせてください。
最後に各郄穴の主治を書いていこうと思います。
孔最
痔疾患を主るとされており、痔痛、痔核、痔出血、痔ろう、脱肛に効く。
また肺疾患の変動を主り、肺尖浸潤や喘息に効果がある。
親指の麻痺にも効くとされている。
温溜
歯の痛み、特に下の歯の痛みに効く。
頬の腫れや歯根膜炎にも良いとされている。
梁丘
腹痛、特に胃痙攣に特効を有するとされている。
また下痢止めの名灸穴とされている。
膝関節炎、膝関節リウマチなどのひざ痛にも効く。
地機
大腿神経痛、下肢の麻痺、脚気、足のむくみ、膝関節炎、消化不良、急性胃炎、胃潰瘍、糖尿病などに効くといわれている。
また胃酸過多症にも著効がある。
陰郄
心筋梗塞、狭心症、心悸亢進などの急性症状を緩解させるのによいとされる。
養老
おできに効果がある。
また手首のリウマチや上腕神経痛にもよく効くとされる。
跗陽
坐骨神経痛を治すのに特効があるといわれている。
足首の関節炎またはリウマチには必須のツボとされている。
金門
坐骨神経痛に効く。
また足の甲に痛みや麻痺を治すとされる。
水泉
アキレス腱炎、踵の痛み、足関節炎に効く。
交信
月経痛や生理不順などに効くといわれている。
築賓
解毒の特効穴とされる。小児の胎毒を下し、梅毒、淋病などすべての病毒及び薬毒を下すとされている。
また脚気、腓腹筋の痙攣のも効く。
郄門
心臓疾患の特効穴とされている。
肋膜炎、脚気、リウマチなどにも効く。
指先のしびれ感を治し、また背中の痛みを治すとされる。
会宗
耳鳴りに効果があるといわれる。
陽交
脾骨神経痛または麻痺に用いる。
外丘
首や項の強張りを治す。
また脇腹の痛みを治したり肋膜炎に用いられる。
坐骨神経痛にも効く。
中都
睾丸炎、月経不順に用いる。
以上がそれぞれの郄穴の主治です。
今回は郄穴について書いてみました。