精神神経症状に対する漢方

こんにちは。今回は精神神経症状に対して使用される抑肝散という漢方についてお話しようと思います。


この抑肝散ですが文字通り肝を抑えるという意味を持っています。東洋医学における肝とは精神や情動・情緒のことであり感情の動きを表します。肝の高ぶりがイライラ、怒り、興奮などの精神神経症状をもたらすと考えられており、抑肝散はその精神症状を抑える目的で使用されています。
更に近年では認知症に伴う妄想、幻覚、興奮、うつ、不安、睡眠障害などに用いられ、有用性が報告されています。

使用目標としては体力中等度の人の神経過敏、易興奮、易怒、イライラ、不安・不眠などの精神神経症状などを目標に用いられます。
また小児では不穏、ひきつけ、夜泣きなどを呈する場合に用いられます。
精神神経科疾患の領域に対する応用としては、神経症、不眠症、ヒステリー、てんかんなどに用いられます。

最後に抑肝散の副作用についてです。主な副作用として発疹、発赤、かゆみ、食欲不振、胃部不快感、悪心、下痢、眠気、倦怠感などが報告されているようです。


今回は精神神経症状に対する漢方薬として抑肝散についてお話しました。

2022年08月05日